連休最終日にまさかの…
連休最終日の夕方だった。
長かった10連休もいよいよ終わり。
翌日からの日常に向けて、なんとなく気持ちを切り替え始めていた頃である。
図書館へ出かけていた夫と娘が帰宅した。
すると娘が耳を押さえながら泣いている。
「耳が痛い」
嫌な予感しかしなかった。
娘は小さい頃から中耳炎を繰り返している。
保育園に通い始めた頃は本当にひどくて、毎週のように耳鼻科へ通っていた。
一時期は鼓膜を切開してチューブを入れる治療まで検討したほどである。
それでも成長とともに落ち着き、ここ最近はほとんど発症していなかった。
去年の冬など一度も耳鼻科のお世話にならなかったくらいだ。
だから少し安心していた。
完全に油断だった。
娘はご飯も食べられないほど痛がり、泣き続けている。
祝日なので病院は休み。
休日診療を探しても耳鼻科はない。
救急に行くことも考えたが、中耳炎は結局その場で劇的に楽になるわけではない。
悩んだ末、以前処方されていた痛み止めを飲ませて様子を見ることにした。
するとしばらくして、
「耳だれが出た」
と娘が言った。
中耳炎常連の我が家には分かる。
これはひとつの転機である。
娘の場合、
耳だれが出るまでが地獄で、その後は痛みが落ち着くことが多い。
だからその日は、
「もう大丈夫そうだね」
と話して眠りについた。
翌朝はグズグズ…
しかし、そう簡単には終わらなかった。
翌朝になると耳の痛みは落ち着いていたものの、娘の機嫌がとにかく悪い。
学校へ行きたくない。
眠い。
だるい。
あらゆる理由を総動員してくる。
なんとか送り出したものの、夜になると再び耳を押さえて泣き始めた。
しかも耳だれには少し血が混じっている。
こちらも不安になる。😱

翌朝はかかりつけの耳鼻科へ直行した。
受付開始10分前に着いたのに、すでに10人以上並んでいる。
耳鼻科の朝は早い。
結局かなり待つことになりそうだったので、近くのカフェへ避難した。
ネットで順番を確認しながらの待機である。
あと5番になったので慌てて戻った。
ところがそこから全然進まない。
こういう時に限って進まない。
病院あるあるである。
診察の結果はやはり急性中耳炎。
大きな水ぶくれができて破裂したらしい。
抗生物質と痛み止めを処方されて終了。
体育はしばらく休んだ方がいいが、登校は問題ないとのことだった。
ひとまず安心である。
娘も診察後はかなり元気になり、そのまま学校へ向かった。
私は娘を見送ると急いで会社へ向かった。
これで一件落着。
そう思っていた。
癇癪を起こす娘に・・・
ところが今度は別の問題が始まった。
娘の機嫌がとにかく不安定なのだ。
耳の痛みは落ち着いているはずなのに、何かにつけて怒る。
文句を言う。
突然泣く。
ある日は、
「夜ご飯を外で食べたい」
と言うので、
「耳が治ったら行こうね」
と答えた。
すると大号泣。
物を投げる。
床で暴れる。
こちらもだんだん疲れてくる。
別の日には、気分転換になればと思い、仲良しのお友達を誘って夕飯を食べに行った。
娘はとても楽しそうだった。
笑っている。
おしゃべりしている。
これは成功だったかもしれない。
そう思った。

ところが帰宅して玄関のドアを閉めた瞬間、ぐずぐずスタート。
もう意味が分からない。
何が嫌なのかも分からない。
何をしてほしいのかも分からない。
こちらまで泣きたくなった。
親というのは無力である。
ある日突然に復活
そしてそんな日々が続いた後の日曜日。
娘は朝からご機嫌だった。
逆に心配になるほど機嫌がいい。
いつスイッチが入るのかと身構えていたが、その日は最後まで平和だった。
夫と仲良く出かけていき、特にSOSの連絡もなく帰宅。
しかも母の日だったので花束まで買ってきてくれた。

数日前まで玄関で大暴れしていた人物と同一人物とは思えない。
子どもとは本当に不思議な生き物である。
その日は泣くことも怒ることもなく、穏やかに終わった。
振り返れば、小学校に入学して1か月。
学校生活の疲れもあっただろう。
そこへ中耳炎まで重なった。
体もしんどい。
気持ちもしんどい。
大人だって機嫌が悪くなる。
子どもならなおさらだ。
頭では分かっている。
それでも毎日向き合うのはなかなか大変である。
娘が少しずつ成長しているように、親の方も少しずつ成長していくしかないのだろう。
そう思った春の出来事だった。