「高校事変Ⅵ」 松岡圭祐：著 角川文庫：刊
もう第6弾が出ました！
しかも、読んで驚いたのは、もう「新型コロナ」の記述があったことです。
優莉結衣の高校が沖縄に修学旅行に行くところから始まるのですが、当初は大阪USJだったのがコロナの影響で閉園が決まったため、沖縄になったと説明しています。
おそらく舞台は最初から沖縄だったと思いますが（ストーリー上、沖縄でないと話が成り立たないので）、それを上手くコロナに絡めているのがさすがです。
結衣は、公安の刑事にいたぶられる（フリの）動画が拡散してからというもの、同級生からいじめに遭っていましたが、ずっと無視を決め込み耐えていました。
それが修学旅行の初日にいじめた同級生たちを叩きのめし、脱走。
そこからは、貧困ビジネスを取り仕切る沖縄の反社会勢力と民間軍事会社との闇取引を壊滅するために暗躍します。
米軍基地ではNCISの捜査官も結衣と一緒に戦います。
結衣がマーク・ハーモン※に言及してびっくり😄
そんなドラマいつの間に見てたのか！！
※人気海外ドラマ「NCIS～ネイビー犯罪捜査班」のリーダー、ギブス役の俳優です。
更に基地には前回、原宿にサリンを撒こうとして失敗した結衣の妹、凛香もいました。
失敗の見せしめに軍事会社に生贄として差し出されていたのです。
いつものごとく、バッサバッサと悪人を倒し、絶体絶命のピンチも凛香と共に乗り越えた結衣。
凛香の苦しみを理解した結衣は彼女に赦しを請い、凛香もそれを受け入れます。
沖縄の反社会勢力とアメリカの民間軍事会社の闇取引も公になり、結衣たちはまたもこっそり現場を脱出することができました。
これでハッピーエンドで終わるかと思いきや、終盤、結衣は修学旅行に戻り、みんなで飛行機を帰る途中、まさかのハイジャック事件が起きます。
犯人は結衣をいじめていた生徒の1人、黒磯升斗とその父親でした。
なんと、2人は前々回登場した韓国の半グレ集団、パグェのメンバーで、結衣への復讐のため機会を窺っていたのでした！
飛行機の中で暴れ回る2人に結衣は周りの協力を得て、倒しました。2人とも飛行機からいなくなってしまいました・・・。
ただ、みんなに本性がバレてしまったのは確かです。
これはもう捕まるのは明らかだと思っていたのですが、いつまで経っても警察が結衣のところに来ることはありませんでした。
最後の最後に結衣の姉、智沙子の話題が出てきました。
長女と言われていましたが、どうやら結衣と同じ歳、同じ母親という話でした。
つまり、双子？？
えー！
長女はいずれ出てくると思っていましたが、まさか双子とは・・・。
ラスボス感をひしひしと感じるのは私だけでしょうか😅
今回は結衣が仲間を思う気持ちがかなり強く芽生えてきたように思います。
サイコパスかどうか疑惑は決着してませんが、おそらく違いますね。
次回は5月に第7弾が刊行予定です！！
