「高校事変Ⅲ」 松岡圭祐:著 角川文庫:刊
松岡圭祐の「高校事変」シリーズの第3弾です!
今回も荒唐無稽に思える設定ながら、一気読みしました😆
今回、主人公の優莉結衣が活躍する舞台は、なんと海外! ミャンマー辺りの離島です。
ずっと会っていなかった妹、凛香から連絡があり、矯正施設・ 塚越学園の話を聞いた結衣。
見学に行く日に、突如、襲われ眠らされてしまいます。
目覚めるとそこは東南アジアのどこかの島でした。
そこにはチュオニアンという学校施設があり、日本で虐待を受けたり、 親から見放された生徒児童700人余りが拉致されて、 厳しい集団生活を強いられていたのです。
さすがにこの状況で脱出するのは無理だろうと思っていましたが、 見事、ほかの生徒たちも無事に日本に帰還することが出来ました。
みんなで戦ううちに少し結衣に仲間意識?が出てきたようです。
毎回、あっと驚く人物(私だけ??)が裏切り者なので、 ビックリします。
結衣はこの島で、武蔵小杉高校にいた、あの田代勇次に似た男性の写真が飾ってあるのを見つけます。
このエピソードはさらりと流され、 結末まで何の言及もありませんでした。
しかし、Ⅳでその真実が明かされます・・・😣
「高校事変Ⅳ」 松岡圭祐:著 角川文庫:刊
知らない間に第4弾も出ていました。
今回は優莉結衣の弟、優莉健斗が登場します。
が、健斗はあっという間に死んでしまいます。
健斗の死の真相を知るために、結衣が乗り込んだのが、 韓国系半グレ集団・パグェのアジトと化している清墨学園。
(因みにパグェは優莉匡太の率いる半グレ集団と敵対していたグループだそうです)
ちょうどそこに、結衣を監視している公安の2人の刑事も登場。
またも半グレ集団との抗争が始まります。
武蔵小杉事件の再来のようです。
刑事とともに闘い、最後には2人も味方になっていました 。
ラスボスを倒した結衣ですが、その背後には黒幕がいると悟り、 会いに行きます。
それはなんと、田代勇次の父親でした!!
前回の東南アジアの国で見かけた勇次に似た写真は勇次の兄だったのです。
実はみんなグルだったとは・・・😨
前回の島での仕掛けは田代勇次の父親が取り仕切ったことで、 父親は公安警察と政治家とも繋がっていて・・・😱
更に武蔵小杉の高校事変も田代勇次の父親が裏で糸を引いていたのです。
そして、 なんと田代勇次も父親の跡継ぎと目されていて仲間だったとは・・ ・。
だんだんときな臭くなってきました。
結衣ではありませんが、もう誰も信じられません。
第1回の武蔵小杉の高校事変の真のからくりが、 第4回で判明するとは、すごい仕掛けです。
★今回の時事ネタ
「台風19号による武蔵小杉の浸水被害」
「京アニのガソリン放火事件」
「高校事変Ⅴ」 松岡圭祐:著 角川文庫:刊
そうこうしている間にシリーズ第5弾が刊行されました。
第1巻が出た時は、まさかここまで続くとは思っていませんでした・・・。
今回も盛りだくさんの内容でしたね。
特に結衣の幼少時代の描写が多くありました。
優莉匡太が逮捕されるきっかけとなった銀座デパートでのサリン散布事件の様子が詳しく描かれています。
半グレのアジトから助け出された結衣がその日に自殺を図ったことも驚きでした。
更にそのサリン事件で両親を亡くした少女、梶沙津希( 結衣と同じ年)が登場します。
その沙津希と武蔵小杉高校事変で結衣に命を救われた濱林澪とが編入予定の農業高校で出会い、事件が起きます。
澪は高校での教師たちの振る舞いに異様さを感じ、 ばれないように結衣にSOSを出します。
武蔵小杉の高校事変以来、初めてのコンタクトでしたが、 結衣は何かを察知し、助けにきます。
実は農業高校の敷地内ではサリンが製造されていたのです。
更にできたサリンを街中でまき散らす計画がありました。
結衣はその凶悪なテロ事件の犯人にされるために、おびき出されたのでした。
半グレ組織と公安がタッグを組んだ策略に、 さすがの結衣も絶体絶命では??
と思うのですが、そこは最強の結衣なので😅
前回に引き続き登場した妹の凛香。
母親はなんと「探偵の探偵」 に登場したいた市村凛でした。
更に結衣も一時期、市村凛といっしょに暮していたそうです。
さまざまな悪知恵?は市村凛直伝だったのですね。
更に更にその凛果が、まさかの〇〇〇だったとは…。
もう、次々に新事実が出てきて、なんと用意周到に伏線が張ってあったのかと感心しました。
5巻までに、結衣の弟、妹が出てきました。
結衣は次女ということなので、長女の存在が気になります。
これまで長女の話は一切出てきていないのですが、今後登場の可能性もありますね。
驚いたことに来月、シリーズ6弾が刊行予定だそうです!
次はどんな快進撃が見られるのか、わくわくドキドキです。